台湾特許実務において、第三者意見書(TPO)はあります。

発明特許のみに情報提供(専利法施行細則第39条)が適用され、日米と異なり、実用新案、デザイン特許には適用されません

まだ、台湾において情報提供ができる時期は、公開後~査定前までです。日本や、米国、欧州など査定後のTPO制度がある場合に比べて、台湾では特許査定後は、無効審判が提起されるまで、情報提供などの公衆審査制度がない期間があります。

Q1 情報提供することを、誰にも知られたくない。匿名でもできますか?

願書の秘密保護欄「申請人の氏名(社名)及び住所」と「申請人が提供する参考資料」の両欄にチェックをいれると、担当審査官以外、対象台湾特許出願の出願人は、だれが、どんな内容で情報提供したのかは知らされません。

また、台湾では、願書にダミーの申請者名を記入して申請することが多いです。

Q2 出願人へ情報提供内容が通知される場合に知らされる範囲、内容は?

情報提供願書の秘密保護「申請人の氏名(社名)及び住所」と「申請人が提供する参考資料」の両欄にチェックを入れなかった場合:これら情報が係争案出願人に通知され、且つ公開されます。

Q4 情報提供の内容が公開される場合は、どの範囲まで公開されるのか?

  • 秘密保護欄にチェックありの案件:包袋閲覧しても、情報提供関連部分は開示されない(黒塗り)
  • 秘密保護欄にチェックなしの案件:包袋閲覧により情報提供関連部分が完全に開示される。
  • 情報提供をおこなう際のその他注意点など(日本や他国との比較)

台湾では、情報提供された参考資料は、審査官の審査の参考に供されるのみである。(違い:日本では、査定前の情報提供は審査がされる。)

弊所の案件では、提供した情報がOAで引例として採用され且つ係争出願案の請求項の縮減に持ち込めた割合は56~80%である。(2017年調べ)

情報提供ができる理由:台湾では原則、特許要件を有しない理由について情報提供ができる。従って、日本やPCTのように新規性、進歩性がない理由だけでなく、明確性欠如などを理由に情報提供ができる。

台湾では、情報提供申請人に対するフィードバックがないため、当該出願が査定後、拒絶査定後、又は審査意見通知書においてのみ、審査官の情報提供された参考資料に対する認識・解釈の誤りが分かる。従って、審査官の情報提供された参考資料に対する解釈の誤りがあっても、情報提供者がレスポンス(答弁)できる機会はない。